HOME 読み物 SNOWBOARD スノーボード プロのスノーボーダーとは?プロを目指すにはどうしたらいいの?

プロのスノーボーダーとは?プロを目指すにはどうしたらいいの?

SNOWBOARD スノーボード
SPOTAKA STAFF

 

テレビやインターネットなどでスノーボーダーのダイナミックなプレイを見て、憧れを抱く方は少なくないでしょう。プロのスノーボーダーとはどのような職種なのか、また目指すにはどのようにすればよいのかをわかりやすく解説しましょう!

 

プロのスノーボーダーとは?

スノーボードの世界では、資格を持つ者がプロなのか、スノーボードだけで食べていける者がプロなのか……プロの定義が定まっていません。そのため、さまざまな形で活躍するプロスノーボーダーが日本には存在します。

派手なテクニックと格好良さで注目されるようになっているスノーボードですが、プロであってもスポンサーがつかなければ生活していくことが難しい職業と言われており、まだまだマイナーなスポーツといえます。

 

プロになるための2つの方法

プロスノーボーダーになるための方法は、大きくわけて2つあります。それぞれについて解説しましょう。

 

1.プロ試験や選考に合格してプロになる方法

■JSBA(日本スノーボード協会)の会員になる

申し込みはインターネットからできるので誰でも手軽に行えます。
JSBA会員は年齢に従い、下記5つの年齢カテゴリーに振り分けられます。

  • ユース(14歳以下)
  • ジュニア(15~18歳以上)
  • 一般(19~29歳以上)
  • シニアメン(30~34歳以上)
  • シニア(35歳以上)

年齢カテゴリー別に出場可能な範囲(例:ユースはジュニア・一般にも出場可能)が定められており、その大会にエントリーする事ができる仕組みになっています。

 

大会に出るために、チームの一員として選手登録を行う

JSBA(日本スノーボード協会)の会員になったあとは、選手登録を行います。選手登録はチームで登録します。すでにスノーボードサークルに属しているなら、仲間を集めてチームを組めばいいでしょう。もしくは、どこかの既存チームに入ることになります。

スノーボードショップならチームを持っていることが多いので、行きつけのショップをつくり、そこからチームに参加させてもらうことが近道かもしれません。お住まいの地区のJSBA地区協会に問い合わせるとチームを紹介してもらえますよ。

 

■JSBA公認大会に出場する

選手登録をしたらいよいよ大会に出場します。
JSBA全日本選手権で1~3位に入るか、JSBAポイントランキングで1~8位に入ると、めでたくJSBA公認プロ資格を得られます。

既定の条件を満たし、PSA ASIA(プロスノーボーダーズ・アソシエーション・アジア: 国協会公認プロスノーボーダーによる選手会)公認のプロトライアルに出場し、そこで規定順位以内の成績をおさめる、またはプロトライアルランキングで規定順位に入る場合も、同様のプロ資格を得られます。
一度登録したプロ資格は、公認料年間8万円~10万円支払っていれば維持し続けることができます。

 

2.スポンサーと個別に契約を結ぶ方法

プロスノーボーダーの中には、大会参加以外の活動として、DVDや雑誌、インターネットなどのメディアでの露出をメインにしている人もいます。映像や写真を残す活動がメインのプロスノーボーダーは、プロ宣言をして企業やメーカーなどのスポンサーと個別に契約を交わしています。

例えば、ソチ五輪ハーフパイプの銅メダリスト・平岡卓選手。
彼はPSA ASIAには登録していませんが、Red Bullとスポンサー契約しプロとして活動しています。

個人の自己表現がプロの仕事として成立するスノーボード業界は、スポーツ業界のなかでも特殊といわれています。

 

プロのスノーボーダーの年収はいくらなの?

 

プロのスノーボーダーはどのくらい稼げるものなのでしょうか。
日本にはプロスノーボーダーは400人ほどいます。平均年齢は23歳、年収は100~200万円ですが、中には収入ゼロの人もいます。数字でみると厳しい現実がうかがえます。

年収が低い理由は、日本で行われる大会の多くは優勝賞金がないからです。大きな大会であったとしても優勝賞金は200万円ほどです。そのため収入ゼロの人も存在するのです。プロスノーボーダーとして成功するには、スポンサー収入を増やすことがキーとなります。

スポンサー付きのトップクラスだと年収はおおよそ1000万円以上。平野歩夢選手レベルがトップクラスに該当します。
しかし、ただ、テクニックを磨き大会で優勝するだけではスポンサーつきません。いかに自身をアピールし、価値あるプレーヤーとして企業の目にとまるかが大切であり、スノーボードの技術はもちろんですが、それ以外に他のプレーヤーと差別化できる際立った個性やカリスマ性も必要なのです。

ちなみに、スノーボード界において神と称されるショーン・ホワイト選手の年収は、スポンサー料やCM出演などを含むと9億円と言われており、もはや桁違いの年収です。さすがは世界のトップ選手です。

 

まとめ

プロのスノーボーダーについて解説しましたが、いかがでしたか?

スノーボード業界は、華やかなイメージであるものの、プロのほとんどは、レースの間にスノーボード教室や山岳隊の雪上訓練の講師、スポーツメーカー勤務、スポーツ専門誌の編集などの副業やアルバイトで生活しています。スノーボードだけで生活していくことは一般的に難しいようですね。

お金儲けではなく夢ややりたいことを追いかける仕事であるといえるでしょう。大好きなスノーボードに打ち込み、業界を盛り上げる立場として活躍することこそが、プロのスノーボーダーの誇りなのです。